ニュースレターNo.4
2003/09/01
No.4
目次
(1)2003年度第2期通常総会より
(2)県民活動協働推進事業
(3)フェミニストカウンセラ-養成講座より
(4)SIAより$10,000 授与される
(5)Micrusoft NPO支援プログラム助成
(6)女性への暴力と警察 その1
(7)活動日誌
(1)2003年度第2期通常総会より
2003年5月30日、宇部市男女共同参画相談センター・フォーユーで当法人の通常総会が開かれました。昨年度の事業報告、決算報告、新年度の事業計画、予算等について協議され、承認されました。
昨年度来、目一杯さまざまな助成金事業を展開しています。事業予算が増大しているので、一見大所帯のようですが、法人運営のための管理費(家賃・光熱費・税金公課・諸経費)は、基本的に皆様の会費に頼っています。将来、できれば専従の職員を雇えるくらいの活動基盤を固めたいと思いますが、道はまだ遠いようです。しかし、私たちはまだ歩き始めたばかり。研修を通じて、啓発活動やサポーターの力量を高める作業を継続しつつ、着実に進んでいきたいと考えています。
1)2002年度事業報告(2002年12月20日~2003年3月31日)
≪特定非営利活動に関する事業≫
①電話相談事業 ②シェルター事業 ③エスコート事業 ④広報活動:機関紙発行 ⑤バザー事業⑥研修事業
≪助成事業≫
①山口県「DV被害女性のための自立支援補助事業」:*ファシリテータ-養成講座*被害女性による自助グループ
②(財)女性のためのアジア平和国民基金:*リーフレット作成*JR駅構内へのポスター掲示
③赤い羽根共同募金会:カウンセリングルームの充実
④Microsoft Giving NPO支援プログラム:地域における熟年女性の自立に関するITを活用した取り組み。(③④は、2003年度も継続)
2)2003年度事業計画
①事業方針:電話相談、メール、面接等による相談活動ならびにシェルター事業を中心とし、DVに関する研修活動、啓発活動dv被害者自立支援を行う。
②事業活動
①電話相談事業 ②シェルター事業 ③広報活動:機関紙発行・イベントへの参加 ④⑤バザー事業⑤研修事業
≪助成事業≫
①山口県「DV被害女性のための自立支援補助事業」:
②赤い羽根共同募金会:カウンセリングルームの充実
③Microsoft Giving NPO支援プログラム:地域における熟年女性の自立に関するITを活用した取り組み。
④日本財団・やまぐち女性財団「フェミニストカウンセラ-養成講座」
(2)県民活動協働推進事業
県民活動団体の取り組みや提言などを県の施策や事業に反映させるための仕組みづくりを推進するために、県は10テーマを選択しました。その中の1つがDV関連事業ということで、山口女性サポートネットワークに協力要請がありました。平成16年度以降に向けて、予算が取れるようなDV事業を企画するために具体的な内容について話し合って検討を重ねて行くと。いうものです
スケジュールとしては、情報交換会1回、事業検討会議4回程度開催し、9月末までに検討結果の取りまとめを行い、10月以降は、取りまとめられた検討結果を_とに、県の施策や事業への反映を検討していくという流れになっています。
現状は6月に情報交換会があり、8月11日に第2回が予定されています。会議の構成としては、県民活動団体事業課2名、県民活動支援センター1名、県民生活課1名で、山口女性サポートネットワークからは3名出席しました。
DV法は、その制定時から「地域のNPOなどの民間団体の力を活用し」とうたわれています。しかし、援助活動には、民間ではとても責任や負担が重くて手が出せないこと、肩代わりできないこともたくさんあります。行政と民間のよい関係を探りたいと思います。
(3)フェミニストカウンセラ-養成講座より
女性のための専門相談員
「フェミニストカウンセラ-」養成講座
2003年6月~2005年3月
(前期・後期 全20回 160時間)
*修了生は、FC学会のフェミニストカウンセラ-の資格申請要件の研修歴を満たします。
*部分受講可能 1回(土・日)4,000円
*受講料 各期10回 38,000円
分割可
(4)国際ソロプチミストアメリカより$10,000授与される
国際ソロプチミストアメリカ連盟は、「女性もために変化をもたらす」助成金を毎年授与しています.この助成金は、ソロプチミストクラブが、地域社会において女性や女児の生活を改善するプロジェクトを開始したり継続したりする際に、それを援助することを目的として授与されるものです。
今年度は、世界から24のプロジェクトが選ばれましたが、そのうち日本から2つのプロジェクトが推薦されました。その一つが、国際ソロプチミスト防府が申請したプロジェクト「ドメスティック・バイオレンス被害者女性支援のための民間シェルター・山口女性サポートネットワークへの支援」です.つまり、私たちのシェルター活動へ$10,000助成されることになったのです。
2002年に開設されたばかりの山口県初の民間シェルターを維持し継続させながら、女性へのあらゆる暴力の撤廃について啓発し、女性の人権を高めてほしいと、海外からの力強い応援が届けられているのです。
国際ソロプチミスト防府の皆さん、ありがとうございました。
(5)Micrusoft NPO支援プログラム助成 ~情報がつむぐ“人のきずな”~
マイクロソフト社では社会貢献活動として、NPOの支援事業を展開されています。私たちの事業プログラムは、2002年度の7団体(合計2000万円)の一つに選ばれました。選択理由は下記のとおりです。
「配偶者からの暴力防止及び被害者の保護に関する法律」の施行以来、ドメスティック・バイオレンスに関する認識はひろがりつつあります。当会はDV被害者のための県内唯一の民間団体による相談とシェルター事業を実施してきたがそのニーズは増加しつつあります。今回は、限界のある点を補う手段としてインターネット相談の取組を行うと同時に、被害者たちにIT知識の習得の機会を提供していく計画です。DV被害に遭遇している女性の多くは、自立に向けての課題を抱えていることから、単なるIT学習の場とするだけでなく、彼女たちの自信回復の場ともなることを期待したい。というものでした。7月4~5日に、東京で活動報告会があり、メンバーが出席してきました。
私たちのプロジェクト以外には、空き町家の有効活用とネットワークを図るグループや、脳卒中者の自立支援グループ、難民支援団体その他でした。
頂いた助成金で、当会活動に理解のあるパソコンインストラクターにお願いし、熟年女性を中心とした「パソコン教室」を開催しています。
(6)女性への暴力と警察 その1
土曜の朝、子どもの少年野球について行ってグランドにいた。携帯に電話が入った。自宅に立てこもっている妻からの電話。夫が窓を壊して家の中に侵入してこようとしている。警察に電話して、助けに来てくれるだろうかと言う。
F刑事課長に電話した。土曜の朝で警察署には不在だったが、刑事課長の自宅へ転送され、つながった。警察署の誰に電話させればいいでしょうかと聞くと、折り返し生活安全課の担当者の名前を教えてもらえた。警察には電話しづらいが、警察の誰に電話しなさいと伝えるとたいていの人が電話する。
この事例では、私への電話の直後に近所の人が110番通報してパトカーが来たという。その後、警察の担当者はその女性と子供たちが荷物を自宅から搬出する際には近くにいて安全を見守った。女性は勤務先の会社の理解を得て住む家を見つけ、夫から離れ子供たちと暮らし始めた。
これが、DV被害者が荷物を自宅から搬出する際に山口県警察が警護してくれた初めての事例となった。これ以後、他の警察署でも警護してくれるようになった。
山口県警察のホームページを見ると、さまざまな相談窓口があることに驚く。明かに、警察はこの数年の間に大きく変わっている。被害者支援活動のために犯罪被害者対策室を警察県民課内に設置。毎年、県下27警察署からの警察官を対象に5日間にわたり被害者対策専科講義を受けさせている。その講師陣には民間人も多くいて、被害者への理解をさまざまな視点から深めさせている。
私は自分自身が、暴力団周辺者たちによる被害にあった。これは貴重な経験だった。数名に取り囲まれてすごまれると本当に怖い。4名が逮捕され、新聞やテレビで報道された。彼らには実刑判決が確定した。その際にお世話になったM警視の言葉が今も思い出される。「国民が、暴力に直面して最後に頼るところは警察しかない」
山口県では、8人に1人の割合(12.7%)で、妻が夫からの身体的な暴力を受けている(平成12年男女間における暴力に関する調査)女性への暴力は、加害者が夫であっても、まぎれもない暴力であり、山口県警察の活動の進展に期待したい。
(7)活動日誌 2003.4~2003.8
*月例会を除く
4/21 NPO法人イーエルダーよりパソコン寄贈
5/30 通常総会
6/2 弁護士相談エスコート
6/14~15 フェミニストカウンセラ-養成講座
6/16 県民活動協働推進事業
6/27 NPO法人税務会計セミナー
7/2 DV被害者自立支援ネットワーク講演会
7/4~5 MSNPO支援プログラム中間発表会
7/12~13 フェミニストカウンセラ-養成講座 ト
7/17 DV関係職員等専門研修会
8/5 シェルター入所者受け入れ
8/8 萩裁判所エスコート
8/11 県民活動協働推進事業
8/30 看護協会でDVについて講演