2025年度(令和7年度)活動報告

今年度もNPO法人山口女性ネットワークの活動をご支援いただきありがとうございました。

2025年度は、DV被害者への一時保護や自立支援を継続するとともに、さまざまな困難を抱える女性への相談・アウトリーチ、居場所づくり、子どもへの支援などに取り組みました。また、DV防止教育や世界女性シェルター会議への参加を通じて、暴力を防ぐための啓発や、これからの支援について学ぶ活動にも取り組みました。

DV被害者の相談・一時保護

2025年度も、DVなどの暴力から逃れてきた女性と子どもをシェルターで受け入れ、安全に過ごせる場所を提供しました。

電話・メール・SNSなどによる相談を受け、一人ひとりの状況に応じた支援を行いました。

シェルターでは、23人の女性と50人の同伴者を一時保護しました。シェルターの年間利用日数は1,749日、稼働率は95%に達しています。

DVやデートDV、夫や家族からの暴力、性被害など、さまざまな理由で安全な場所を必要とする女性を受け入れ、安心して生活を立て直せるよう支援しました。

入所中は、食事や衣類、日用品などの生活に必要な物資を用意するとともに、一人ひとりの状況に応じて、行政機関や医療機関、弁護士などへの相談・手続きに同行しました。

2025年度も、安心して暴力から離れ、生活を立て直すための「安全な場所」として、シェルターの役割を果たしました。

自立に向けた支援

シェルター退所者などを対象に面接や行政・裁判所への同行支援を行いました。

シェルターを退所した後の生活も見据え、住居や生活基盤を整えるなど、それぞれが新しい生活を始められるよう支援しました。

退所後も必要な支援につながりながら、安心して自立した生活へ移行できるよう、継続的に寄り添いました。

安心して過ごせる居場所づくり

シェルター入所者や退所者などを対象にした「かもみーる」を、年間23回開催しました。

昼食を提供し、近況を話したり、子どもたちがスタッフや参加者と遊んだりするなど、安心してゆっくり過ごせる時間を提供しました。

また、「相談カフェ」では、軽食を提供して、食べながら気軽に相談できる場を設けました。相談窓口に行くことへのハードルを下げ、孤立している女性が人とつながるきっかけとなる場をつくりました。

さらに、シェルター入所者や退所者、相談者を対象とした「羊毛工房」も開催し、ものづくりを通じた交流や居場所づくりに取り組みました。

子どもへの支援

DVなどの被害を受けた家庭の子どもを対象に、学習支援を行いました。

子どもたちが安心して学べる環境をつくり、一人ひとりのペースに合わせて学習を支援しました。

また、「びーらぶプログラム」を実施し、暴力を受けた母子が、暴力について正しく理解し、安心・安全に生活するための心理教育を行いました。

子どもたちが「暴力は仕方のないもの」ではなく、暴力を使わずに人と関わる方法を学ぶことを大切にしました。

DV防止教育・啓発

中学校・高等学校・高等専門学校など10校、1,481人を対象にDV防止教育を実施しました。

若い世代がデートDVなどについて学び、自分や相手を大切にする関係について考える機会を提供しました。

若年女性への支援

2025年度は、10代から30歳までの若い女性を対象に、相談支援やアウトリーチ、居場所づくり、緊急支援、アフターケアなどに取り組みました。

山口県から受託している「つながりサポート山口」では、さまざまな困難を抱える若い女性からの相談を受け、必要な支援につなげました。

シェルターには、2025年度に19歳から30歳までの女性4人が入所しました。その背景には、夫からのDV、義父からの性暴力、母からの身体的暴力などがありました。

若い女性が抱える困難は、DVだけに限りません。家庭内の暴力や性暴力など、複合的な問題を抱え、安心して過ごせる場所を必要としている女性もいます。

一人ひとりの声を受け止め、必要な支援につなげることで、孤立を防ぎ、安心して生活を再スタートできるよう支援しました。

世界のシェルターから学ぶ

2025年9月、オーストラリア・シドニーで開催された「第5回世界女性シェルター会議」に参加しました。

この会議には62か国から約1,500人が参加し、世界各地の女性シェルターや支援団体が、DVや性暴力などの課題や支援の取り組みについて情報を共有しました。

会議では、スマートフォンやSNSなどのテクノロジーを悪用したDV・ストーカー被害への対策について学びました。デジタル技術の発展に伴い、DVの形も変化していることを改めて認識する機会となりました。

また、DV家庭の子どもたちへの暴力防止教育など、海外で実践されている取り組みについても学びました。

世界各地の支援者との交流や新たな知見を得ることで、今後の支援について考える貴重な機会となりました。

ご支援ありがとうございました。来年度もよろしくお願いいたします。

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