2014年度(平成26年度) 活動報告

2014年度は、DV被害者への相談・一時保護を継続するとともに、シェルター退所後の生活再建を支える自立支援に取り組みました。2軒のステップハウスを活用し、行政や警察、弁護士など関係機関と連携しながら、安全な避難からその後の生活まで継続して支援しました。また、全国シェルターシンポジウムの開催やデートDV防止教育など、DV・性暴力をなくすための啓発活動にも力を入れました。

相談・シェルター支援

安全な避難場所を提供し、生活の立て直しを支えました。

2014年度は、178件の相談に対応しました。相談を重ねたうえで家を出る決心をしてシェルターへ避難する人もいれば、相談時点ですでに避難の準備をしており、そのままシェルターにつながるケースもありました。

シェルターには9家族・16人が入所し、延べ235日利用されました。また、ステップハウスAには2家族・2人が353日、ステップハウスBには3家族・8人が201日入所しました。

シェルターでは、安全を確保しながら次の生活を見通せるよう、行政機関などへの同行支援を69回実施しました。また、2014年度は保護命令の申請にも対応し、4件の支援を行いました。

ステップハウスによる生活再建

シェルターを出た後の住まいを支えました。

シェルター退所後、すぐに自立することが難しい女性のために、2軒のステップハウスを運営しました。

前年度に新たに提供された2軒目のステップハウスも、シェルター退所後の住まいとしてすぐに利用につながり、その後も継続して利用者を受け入れました。

シェルターで安全を確保した後、次の住まいを探し、生活を立て直していく。その間をつなぐ場所として、ステップハウスが重要な役割を果たしました。

退所後の自立支援

避難後も、生活の再建を継続して支えました。

シェルターを退所した女性に対しても、支援を継続しました。

2014年度は、生活再建に向けた面接や同行支援を60回実施しました。離婚調停や離婚裁判に伴う弁護士事務所や裁判所への同行など、緊急避難とは異なる段階での支援が中心となりました。

また、母親の体調不良時に子どもを預かるなど、本人の生活状況に合わせた支援も行いました。単に住まいを確保するだけでなく、その後の生活を一緒に整えていくことを大切にしました。

自助グループ

安心して話せる場をつくりました。

自立支援の一環として、自助グループを毎月1回開催しました。

緊急の状況を脱した女性たちが集まり、自分の経験や悩みを話したり、互いの思いを分かち合ったりできる場です。

DV被害後の生活では、避難した後も孤立感や不安を抱えることがあります。同じような経験を持つ人とつながることで、孤立感を和らげ、回復につなげていく取り組みを続けました。

シェルターの移転と生活環境の整備

安全で安心して過ごせる環境を整えました。

2014年度は、シェルターを移転しました。

移転に伴い、各部屋に必要な家電、調理器具、家具、寝具などを整えました。地域の方々から寄せられた家具や家電、カーテンなどの寄付も活用し、避難してきた女性と子どもが生活できる環境を整備しました。

シェルターは単に「逃げる場所」ではなく、次の生活を考えるために安心して過ごせる場所でもあります。そのための生活環境づくりにも取り組みました。

全国シェルターシンポジウムの開催

2014年11月、「第17回全国シェルターシンポジウム2014 in うべ・山口」を開催しました。

NPO法人山口女性サポートネットワークを中心とする実行委員会とNPO法人全国女性シェルターネットの主催、フィリップモリス・ジャパンの共催でした。

2日間で延べ約1,000人が参加し、約80人のボランティアが運営を支えました。全国女性シェルターネットの構成団体による14の分科会も開催され、DV・性暴力被害者支援について全国から集まった参加者と学び、意見を交わしました。

山口女性サポートネットワークは実行委員会の中心となり、事前研修として性暴力についての連続講座を開催したほか、分科会では「民間と行政との協同」をテーマに支援のあり方を考えました。

デートDV防止教育・啓発

若い世代に、暴力のない関係について伝えました

2014年度は、高等学校、専修学校、大学など7校でデートDV防止講座を実施しました。

恋人との関係の中にも、暴力や支配が起こり得ることを伝え、自分と相手を尊重した対等な関係について考える機会を提供しました。

また、全国シェルターシンポジウムの開催を通じて、DVだけでなく性暴力についても広く考える機会をつくりました。

関係機関との連携

行政・警察・弁護士などと連携して支援しました。

DV被害者の生活再建には、住まいや福祉、子ども、法律などさまざまな課題への対応が必要です。

2014年度は、複数の市にまたがる行政機関や警察、配偶者暴力相談支援センター、児童相談関係機関、市民課、生活支援課、健康推進課、障害福祉課、家庭児童支援課、住宅課などと連携しました。

また、弁護士や法テラスとの関係もつくり、離婚や保護命令など法的な課題についても支援につなげました。

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