NPO法人山口女性サポートネットワークを支援していただきありがとうございます。
2015年度は、DV被害者への相談・一時保護を継続するとともに、シェルター退所後の生活再建を支える自立支援に力を入れました。行政や警察、弁護士など関係機関への同行や面接を重ね、一人ひとりの状況に合わせて生活の立て直しを支援しました。また、デートDV防止教育や支援者向け研修、食料・生活用品の提供など、地域と連携した支援にも取り組みました。
相談・一時保護
相談から安全な避難につなげました。
2015年度の相談事業は176件でした。
弁護士事務所やインターネット検索、よりそいホットライン、人からの紹介など、さまざまな経路から相談が寄せられました。相談内容は深刻なものが多く、必要に応じて電話相談だけでなく面接を行い、シェルターへの避難やその後の支援につなげました。
シェルターは2室、ステップハウスも2室を運営し、年度後半には入所者が増えて満室になることもありました。警察署や配偶者暴力相談支援センター、生活サポートセンターなどからの紹介を受け、シェルターとステップハウスを合わせて6家族を支援しました。
それぞれのケースに応じて、面接や行政・警察などへの同行支援を96回行いました。
退所後の自立支援
シェルターを出た後も、生活の立て直しを支えました。
シェルターを退所した後も、支援を継続しました。
行政手続きや離婚調停、裁判、弁護士への相談など、一人で進めることが難しい場面では、相談員が同行したり、関係機関とのケース会議を開いたりしました。行政での面接に同席するなど、本人が安心して手続きを進められるよう支援しました。
自立支援事業では、面接や同行支援などを139回実施しました。
住民票や戸籍、生活保護など、生活を再建するためにはさまざまな手続きが必要です。一つひとつの手続きを一緒に進めながら、新しい生活を始めるための環境を整えました。
自助グループによる支援
同じ経験を持つ人が安心して話せる場をつくりました。
自立支援の一環として、自助グループを9回開催しました。
DV被害を経験した女性が、安心できる場で自分の経験や悩みを話し、互いの思いを分かち合える機会をつくりました。
また、シェルター退所後の相談も増えており、精神的な不安、子どものこと、生活費、離婚調停や裁判、新しい住所での生活など、さまざまな相談に継続して対応しました。
子どもへの支援
DV家庭で育つ子どもたちへの支援の必要性を実感しました。
2015年度の活動を通して、DVの影響を受ける子どもへの支援の必要性が大きな課題となりました。
DVのある家庭で育った子どもには、暴力を受けた経験だけでなく、父親から離れた後も学校生活などの中で過去の経験がよみがえるなど、長期的な影響が見られることがあります。
こうした経験を踏まえ、母親だけでなく、子ども自身へのケアや回復を支える支援についても学び、今後の取り組みにつなげていきました。
デートDV防止教育・啓発
若い世代に、暴力のない関係について伝えました。
2015年度は、11校・2,120人を対象にデートDV防止教育を実施しました。
中学校、高等学校、短期大学、大学などで、DVやデートDVにおける「支配」の構造や、その対応について学ぶ授業を行いました。
また、5団体で大人向けのDV講座の講師を務め、DVについて知り、支援や予防について考える機会を提供しました。
支援者の研修・人材育成
支援の質を高めるため、相談員も学び続けました。
相談員のスキルアップのため、全国女性シェルターシンポジウムに参加しました。また、山口県男女共同参画相談センターが主催する研修会には相談員全員で参加し、DV被害者支援について学びました。
さらに、年度途中には新しい相談員2名が加わり、支援体制の充実につながりました。
食料・生活用品による生活再建支援
地域から寄せられた支援を、新しい生活につなげました。
地域の方々から寄せられた米などの食料をシェルター入所者に提供しました。退所時には、寄付された家電や家具、調理器具、食器、寝具などを、新しい生活を始めるための生活用品として提供しました。
こうした物資の支援によって、シェルターを退所した女性と子どもたちが、加害者のいない安全な環境で生活を始めるための基盤を整えました。
また、フードバンク山口からの食料支援も受けており、DV被害者の生活自立を支える地域との連携が少しずつ広がっていきました。


