2024年度(令和6年度)活動報告

本年度もご支援ありがとうございました。本年度の活動報告です。

DV被害者へのシェルター支援

安全な避難場所と、その先の生活を支えました。

2024年度は、35家族・67人をシェルターで受け入れ、DVなどの暴力から逃れてきた女性と子どもに、安全に過ごせる場所を提供しました。

入所時には、食料や衣類、洗剤などの生活用品を用意し、避難直後から安心して過ごせる環境を整えました。物価高騰による生活への影響が大きい中、皆さまから寄せられたお米や物品なども、入所者への支援に活用しました。

また、退所後も安心して生活できるよう、行政機関や他県の支援機関などとの連携を進めました。住民票や戸籍謄本などの行政手続きについても、被害者が加害者と遭遇する不安なく手続きを行えるよう、自治体と連携して支援しました。

2024年度は、県内だけでなく、他県の公的シェルターからの入所や問い合わせ、退所後に他県の施設へ移るケースもあり、支援機関との連携がこれまで以上に広がりました。

ステップハウスによる自立支援

緊急避難から、地域での生活を支えます。

2024年4月に「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(女性支援新法)」が施行され、女性一人ひとりの状況に応じた、切れ目のない支援が求められるようになりました。

こうした流れを受け、山口県からステップハウスの運営を受託しました。

シェルターでの緊急避難を終えた後、就職や転居など新しい生活の準備が整うまでの間、安心して暮らせる場所として、3DKの住居2室を新たに契約しました。家具・家電や生活用品を整え、すぐに生活を始められる環境を準備しました。

2024年度は2人が入所し、そのうち1人は12月に退所して自立支援事業へとつながりました。

緊急時の保護だけで終わらず、その後の生活まで支えるための新たな取り組みをスタートさせました。

3.退所後の自立と生活再建を支援

シェルターを出た後も、安心できるまで寄り添います。

シェルターを退所した後も、離婚調停や裁判、経済的な不安、孤独感など、さまざまな困難が続くことがあります。

2024年度は、シェルター退所者18人に対して、同行支援や面接を29回実施しました。

また、退所者とその家族が安心して過ごせる居場所として「かもみーる会」を21回開催。昼食を囲みながら自由に話せる時間を設け、19家族、延べ121人が参加しました。

子どもへの支援としては、心理教育プログラム「びーらぶ」を実施。就学前の子どもを対象としたショートプログラムを6回、小学校高学年を対象としたスタンダードプログラムを12回行いました。

さらに、他団体との連携による平和体験旅行など、子どもたちがさまざまな経験を得られる機会も提供しました。

4.困難を抱える女性への支援

「つながりサポート山口」を通じて、支援の間口を広げました。

2024年度は、山口県の委託事業「つながりサポート山口」を通じて、DVに限らず、さまざまな困難を抱える女性への支援を行いました。

電話・メール・チャットによる相談に加え、必要な人のもとへ出向くアウトリーチや同行支援、気軽に相談できる居場所「相談カフェ」など、多様な方法で支援を届けました。

2024年度の相談実績は、電話相談が101人・991回、メール相談が12人・64回、チャット相談が42人・71回。アウトリーチでは35人に73回の面接を行い、9人に同行支援を実施しました。

また、相談カフェを47回開催し、延べ264人が参加しました。緊急避難にも14家族が利用しました。

一人ひとりが抱える困難に耳を傾け、必要な支援につながることができるよう、相談から居場所、緊急避難、アフターケアまで幅広く支援しました。

子どもと家族への支援

学びや体験の機会を通じて、子どもたちの未来を支えました

2024年度は、困難を抱える家庭の子どもたちを対象に、学習支援や体験活動にも取り組みました。

宇部市と日本ユネスコ協会連盟との連携により、夏休みには福岡への体験旅行を実施しました。5家族18人が参加し、歴史や平和について学んだほか、大学見学や海岸清掃など、普段とは異なるさまざまな体験をしました。

また、2025年春休みに予定されている沖縄での平和学習にも、4人の子どもたちが参加することとなりました。

こうした学習や体験の機会を通じて、子どもたちが新しい世界に触れ、将来への希望や可能性を感じられるよう支援しました。

外国にルーツのある家庭への支援

日本語と学習を支え、親子の生活を応援しました。

赤い羽根中央共同募金会の助成を受け、外国にルーツのある母親と子どもへの支援を行いました。

母親には日本語教室を、子どもには学習支援を行い、毎週、簡単な食事も提供しました。

最初は学校の勉強に抵抗を感じていた子どもたちも、母親が熱心に日本語を学ぶ姿を見ながら、少しずつ学習に取り組むようになりました。学校の勉強が分かるようになるにつれて、「分からないところを教えて」と言えるようになり、テストの点数や学習意欲にも変化が見られました。

継続的に関わることの大切さを実感した一年となりました。

暴力を防ぐための教育・啓発

子どもたちが暴力について学ぶ機会をつくりました

中学校・高校で「デートDV防止教育」を実施し、2024年度は県内7校、1,199人の生徒が受講しました。

また、「びーらぶプログラム」を地域で実施できる人材を育てるため、インストラクター養成講座を開催し、新たに5人のインストラクターが誕生しました。

被害を受けてから支援するだけでなく、暴力を未然に防ぎ、子どもたち自身が暴力について考える機会をつくることにも取り組みました。

来年度のご支援もよろしくお願いします。

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