2010年度は、DV被害者への相談・一時保護を継続するとともに、シェルター退所後の生活再建を支える自立支援を広げました。行政や民間団体との協働事業にも取り組みました。自助グループ、母子のヒーリングケア、居場所づくり、ステップハウスなど、新たな支援を提供できました。また、24時間ホットラインやDVに関する講演会、支援者研修などを通じて、相談・支援の体制を地域に広げました。
相談・一時保護
さまざまな相談に対応し、安全な避難につなげました。
従来から行っている電話相談では207件、メール相談では456件、面接相談18件、手紙による相談2件に対応しました。
また、全国共通DVホットラインを4月から6月まで担当し、46件の相談を受けました。さらに、2011年2月から3月には内閣府の24時間DVホットラインにも参加し、全国の支援団体とともに相談を受けました。
シェルターには3人が入所し、延べ68日利用されました。入所者へのケアを行いながら、安全を確保し、その後の生活につなげる支援を行いました。
ステップハウスの開設
シェルター退所後の生活を支える住まいを整えました。
2010年度は、これまで念願だったステップハウスを2か所運営することができました。
ステップハウスは、シェルターほど厳しい安全管理を必要とせず、仕事や学校に通いながら生活を立て直すための住まいです。2010年度は延べ281日利用されました。
シェルターを出た後、すぐに自分で住まいを確保することが難しい人が、安心して次の生活へ移るための場所として活用しました。
自立支援・自助グループ
2010年度は、山口県から「配偶者からの暴力被害者のための自助グループ」の企画・運営を受託しました。
6月から3月まで、県内2か所で自助グループを開催し、さらに参加者一人ひとりの希望に応じた個別のケアも行いました。
DV被害者がシェルターを退所した後も、安心して自分の経験や悩みを話し、同じ経験を持つ人とつながることのできる場をつくりました。
母子のヒーリングケア
独立行政法人福祉医療機構の助成を受け、DV被害母子のヒーリングケアを実施しました。
母親と子どもが安心して過ごせる場をつくり、グループでの活動や合宿、野外活動などを通して、心身をリフレッシュする機会を提供しました。年間を通して22回の活動を行いました。
DV被害からの回復には、安全な場所を確保するだけでなく、安心して人と関わり、楽しむ時間を取り戻すことも大切です。母子それぞれの回復を支える取り組みとして実施しました。
「仲間との出会いの場」・居場所づくり
内閣府の地域定着促進支援モデル事業の一環として、「仲間との出会いの場プログラム(居場所づくり)」に取り組みました。
年賀状づくり、音楽療法、リフレッシュ体操、お正月を仲間と過ごす活動、植物セラピーなど、さまざまなプログラムを実施しました。2010年度は11月から2月まで6回行いました。
シェルターを退所した後に孤立してしまわないよう、人とつながりながら安心して過ごせる場をつくることを大切にしました。
宇部市との協働による相談支援
2010年度は、宇部市から「配偶者等暴力被害相談業務」の一部委託を受け、7月から3月まで相談業務を担当しました。
平日の9時から16時まで、電話や面接による相談に対応するとともに、配偶者暴力相談支援センターとしての業務や、庁内の関係部署との連絡・調整も行いました。
この事業では、警察、男女共同参画相談センター、ハローワーク、社会福祉協議会、市民課、社会福祉課、こども福祉課、学校教育課、住宅課など、多くの関係機関と連携しました。相談対応は879件にのぼりました。
講演会など
山口県男女共同参画協働事業として、講師を招き、「愛情という名の支配」をテーマに講演会を開催しました。123人が参加し、DV被害や被害者の心理について学ぶ機会となりました。
また、学会発表を2回、講師派遣を4回行うなど、活動を外部に伝える取り組みも行いました。
研修・人材育成
2010年度は、全国シェルターシンポジウムや内閣府アドバイザー派遣による研修、山口県DV研修などに参加しました。
また、全国女性シェルターネット主催の「女性に対する暴力の支援者養成講座」には、山口女性サポートネットワークから7人が参加しました。
DV・性暴力被害者への支援、トラウマとPTSD、性被害、人身売買、セクシュアルマイノリティへの支援、災害時の女性支援など、幅広いテーマについて学び、日々の相談・支援に生かしました。


