2002年度(平成14年度) 活動報告

山口女性サポートネットワークは、2002年度に山口県内初の民間シェルターを開設し、DV被害者への電話相談や一時保護、関係機関への同行支援など、具体的な支援活動を始めました。

また、フェミニストカウンセリングの養成講座や全国シェルターシンポジウムへの参加を通じて支援者の学びを深めるとともに、被害を経験した女性同士が支え合う自助グループづくりにも取り組みました。

「山口女性サポートネットワーク」として活動を始めました

2002年1月、それまでの「女性への暴力ホットライン山口」などの活動を発展させ、「山口女性サポートネットワーク」として活動を始めました。

電話相談だけでなく、シェルター、一時保護、エスコート、研修、啓発などを組み合わせ、DV被害者を総合的に支援する体制づくりを目指しました。

また、活動を継続していくための組織基盤を整え、NPO法人化に向けた準備も進めました。

民間シェルターの開設・一時保護

2002年1月、山口県内で初めてとなる民間シェルターの機能を持つ場所を確保しました。

開設にあたっては、老朽化した建物の修繕や環境整備など、スタッフや支援者が力を合わせて準備を進めました。こうして、DVから逃れる女性が安心して過ごせる場所を地域につくることができました。

2002年度の事業報告では、シェルター事業を電話相談、エスコート事業と並ぶ主要な活動として位置づけています。

電話相談・相談支援

2002年1月の活動開始に先立ち、2000年12月から「女性への暴力ホットライン山口」として相談活動を続けてきました。

DVについて相談できる場所がまだ限られていた中で、電話を通じて被害を受けている女性の話を聴き、必要に応じて医療機関や関係機関につなぐ支援を行いました。

相談の中には、緊急に安全な場所へ避難する必要があるケースもあり、電話相談だけでは対応できない状況に直面する中で、シェルターの必要性を強く感じるようになりました。

関係機関への同行・エスコート支援

DV被害を受けた女性が、警察や行政、医療機関などに一人で相談することが難しい場合には、必要な場所へ同行する「エスコート事業」を行いました。

山口県警との打ち合わせや被害者への付き添い、県外から避難してきた家族への支援などが記録されています。また、あるケースでは、県警、消費者相談センター、男女共同参画相談センター、山口精神保健センター、弁護士など、複数の機関と連携して支援しました。

フェミニストカウンセリング養成講座

2002年度は、日本財団の助成を受け、「フェミニストカウンセリング養成講座 in 山口」を開催しました。

7月から12月まで全6回の講座を行い、32人が全コースに参加。そのうち20人が行政職員でした。

相談を受ける際の基本的な姿勢や、被害者のエンパワーメント、グループトレーニングなど、DV被害者支援に必要な理論と技術を学びました。また、県内各地から参加者が集まったことで、相談員同士がつながり、地域の支援ネットワークをつくるきっかけにもなりました。

自助グループづくり

山口県の「DV被害女性のための自立支援補助事業」の一環として、被害を経験した女性による自助グループづくりに取り組みました。

DV被害からの回復や生活の立て直しには、専門家による支援だけでなく、同じような経験をした人と出会い、安心して思いを話せる場も大切です。

2002年度は、自助グループを今後の継続的な支援につなげていくための基盤づくりを進めました。

全国の支援活動から学ぶ

2002年6月には、全国女性シェルター・ネットが主催する全国シェルターシンポジウム大阪2002に6人の会員が参加しました。

民間シェルターと行政の連携、DV防止法の見直し、子どものケア、外国人への支援、支援者のセルフケアなどについて学び、8月には参加者による報告会を開いて学んだことを共有しました。

全国の取り組みを学ぶことで、山口県でどのような支援体制をつくっていく必要があるのかを考える機会となりました。

広報・啓発と活動基盤づくり

DVについて知ってもらうため、機関紙の発行や地域での活動、イベントへの参加などを行いました。

また、シェルターの活動を継続していくため、国際ソロプチミストアメリカから1万ドルの助成を受けました。これは、2002年に開設したばかりの民間シェルターの維持や、女性への暴力をなくすための啓発活動を支えるものでした。

さらに、MicrosoftのNPO支援プログラムにも採択され、インターネット相談の可能性を探るとともに、熟年女性を中心としたパソコン教室を始めました。

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