本年度もNPO法人山口女性サポートネットワークの活動を支援していただき、ありがとうございました。
2017年度は、DV被害者への相談・一時保護と自立支援を継続するとともに、子どもへの学習支援や母子への心理教育、デートDV防止教育など、女性と子どもを支える取り組みを広げました。また、「びーらぶ」の本格実施に向けたインストラクターの養成を進めるなど、これからの支援を担う人材づくりにも取り組みました。
相談・一時保護
暴力から逃れ、安全に生活を立て直すために取り組みました。
2017年度は、電話相談を中心に85人・341件の相談を受けました。
新規相談者では、DV・デートDVに関する相談が31人と最も多く、全体の約75%を占めました。そのほか、親子関係や息子からの暴力、パワーハラスメント、孤独など、さまざまな相談が寄せられました。
一時保護では、15家族・27人を受け入れ、シェルター4室の利用日数は916日となりました。入所理由の87%が配偶者からの暴力、13%が息子からの暴力でした。
シェルターでは、生活に必要な支援を行うだけでなく、入所者に昼食を提供して、食べながら相談員と語り合う機会を設けるなど、安心して相談できる関係づくりも大切にしました。
シェルター退所後の自立支援
新しい生活を始めるまで、継続して支えました。
シェルターを退所した女性が安心して生活を再建できるよう、面接や同行支援を継続しました。
2017年度は、35人に101回の面接・同行支援を行い、県内の行政機関などへ出向いて支援しました。
また、退所後も安心して生活できるよう、住まい探しなどにも寄り添いました。
シェルターを出ることが支援の終わりではなく、仕事や住まいを整え、地域で安定した生活を送れるようになるまで継続して関わりました。
母子への心理教育
母と子、それぞれの回復を支えました。
全労災の助成を受け、「母と子の心のケアプログラム」を実施しました。
母親のグループでは、暴力を経験したことや子どもとの関係について話し合い、子どものグループでは、遊びを通して暴力や支配について考える機会をつくりました。
母親と子どもがそれぞれの立場で安心して気持ちを表現し、暴力によって受けた影響から回復していくための支援を行いました。
子どもへの学習支援
子供達が安心して学べる環境をつくりました。
2017年度は、一時保護中の子どもたちへの学習支援を新たに実施しました。
DVなどの影響で生活環境が大きく変化した子どもたちが、安心して勉強に取り組めるよう、一人ひとりの状況に合わせて支援しました。
また、シェルター退所後の生活だけでなく、子どもたちの学校生活や成長も継続して支えることの大切さを確認する機会となりました。
デートDV防止教育・啓発
若い世代に、暴力のない関係を伝えました。
2017年度は、デートDV防止教育を行う学校が11校に増えました。
学校での授業を通じて、若い世代がDVやデートDVについて知り、自分と相手を尊重する関係について考える機会を提供しました。
また、DV防止や対応についての講師派遣を12回行ったほか、女性の貧困問題についての講師派遣も2回実施しました。
山口県男女共同参画フォーラムや連合メーデーフェスタではパネル展示を行い、DVや女性を取り巻く問題について広く知ってもらうための啓発活動にも取り組みました。
「びーらぶ」実施に向けた人材育成
新しい心理教育プログラムの実施に向けて取り組みました。
2017年度は、DVなどの暴力を経験した女性と子どもを対象とする心理教育プログラム「びーらぶ」のインストラクター養成講座に参加しました。
このプログラムは、母親と子どもが同じテーマをそれぞれのプログラムで学び、暴力や支配、自尊感情などについて考えるものです。
2017年度には新たにインストラクターを養成し、当法人のインストラクターは2人となりました。
今後、県内で「びーらぶ」を実施していくためには、さらにインストラクターを増やす必要があり、次年度以降の本格的な実施に向けて人材育成を進めました。
地域とのつながりと支援の広がり
多くの人の支えを活動につなげました。
2017年度も、赤い羽根テーマ募金や宇部市の助成など、地域からの支援を受けながら活動を行いました。
赤い羽根テーマ募金は、同行支援や相談員の活動費、シェルターの水道光熱費、入所者への昼食提供などに活用しました。
また、シェルターには多くの物品や寄付が寄せられ、入所者の生活を支えるために活用しました。
こうした地域の支えを受けながら、DV被害者の安全確保だけでなく、自立、子どもの支援、予防啓発まで、活動の幅を広げました。
来年度もよろしくお願いします。


